鈴木敦子新作展(木版画・ボールペン画・板絵) 2018年1月27日(土)~2月18日(日) 入場無料
ギャラリーサンセリテ (11:00~18:00)水曜日休廊です。
http://www.sincerite.info/
久しぶりのアートのつぶやきです。
今、ギャラリーサンセリテにて「鈴木敦子新作展」が開催されています。これまでは多版多色刷りの木版画の作品のみでしたが、今回はボールペン画、板絵という新しい手法にも取り組んでいらっしゃいます。
まずは木版画のものです。木版の作品らしく面というかシルエットの組み合わせから、空間や叙情を生み出しています。いくつもの木版を刷り重ねることで、しっとりとした画風が作り上げられており、いつもながらその緻密な作業には恐れ入ります。
版画の面白いところは、同じ版を使い、違う色で刷ることで全く別なる世界を表現することができるところです。この二つの作品も同じ版をモノトーンとカラーと、刷り分けています。並べて見ていると、目の前の二点以外に第三、第四バリエーションがあるのではないかと、期待にも似たイメージが湧いてきます。
こちらは板絵の作品です。版木に使う板にアクリル絵の具で色を塗り削ったりこすったりして深みを生み出します。板に描いた作品らしく艶と硬質感が魅力です。
最後はボールペン画です。市販のごくありふれたボールペンの「黒」一色を使い、ご覧のように淡い色から深い影のところまで綺麗なグラデーションでもって描かれています。木版画同様、緻密で正確無比な作業を積み重ねることで、このような柔らかな空間が表現できるのですね。
あと一週間あります。ぜひ。お出かけください。
そして画廊に足を踏み入れたことのない方へ一言。画廊は作品を見るところです。勿論、買うこともできますが、基本的に見に行くところです。
美術館と唯一違うところは「気に入ったらそれを購入し所有所有することができる」ということです。