有元利夫―早逝の天才画家 10年の絵と譜―
4月1日(土)~5月14日(日) 9:30~17:30
1975年からたった10年間、日本において正に一世を風靡したと言っていいでしょう。そして1985年に38歳で亡くなっていきました。
有元氏の影響からか古典画法なども絵を志す者の間でブームとなり、シンプルな構成の絵に一度でも惹かれると、彼の絵を忘れては自分の絵が描けなくなるほど強い影響力を発信していました。それは今も変わりません。
彼の作品の多くが舞台と幕を据えることで、そこが劇場であることを示唆しています。ではその劇場は何処にあるのでしょう。
それは観る者によってことなると思いますが、多くの人が遠い日の記憶を辿ったり、繰り返し見る夢をなぞったり、なぜか必ず懐かしさを抱くことでしょう。
作者自身も、絵のマチエール(表面に現れる質感。ザラザラ、ゴツゴツ、カサカサなど)にこだわり、日本画の岩絵の具を使い、古びた表情を作り出しています。
会場には彼の10年間の作品の多くが集められ、時系列で並べられています。彼の制作上の思いや気づいたメモなどが所々解説代わりに掲示されていてとても興味深かった。
彼はもっともっと先を目指していたのですが、肝臓癌に襲われ亡くなってゆきます。最後の最後まで絵筆を取り続けたということです。
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