高田本山で毎年二回(春秋)に開催される檀信徒研修会のお手伝いです。
今回も100名ほどの方々(末寺の役員さんが多い)が集われ、御堂にて開会式です。
引き続き、高田の歴史、高田の作法といった講座。
そして高田派の鑑学・清水谷正尊師の法話でした。この清水谷先生の法話が本当に良かった。
講題は真っ正面からの「他力本願」!
「他力本願」は浄土真宗の根幹を表わす言葉でありますが、(人任せ)という意味にとられるという誤解を受けているものでもあります。
その他力本願について、非常にわかりやすい展開で教えてくださいました。
他力本願について話をしようとすると、まず何から話してよいものやら当惑してしまうものですが、清水谷先生はさすがです。
「親鸞聖人はどのように説明されているか『教行証文類』に尋ねてみましょう、と原点に遡ります。
そして
1・阿弥陀仏って、どんな仏?
2・他力って、誰の力?
3・他力とは、阿弥陀仏が、他である衆生を、救う力
4・どうして私は仏に成れるの?
5・どうして願いに力があるの?
6・他力って、いつ、どこで、はたらいてるの?
7・具体的に、どうやって、他力は私を救うの?
8・他力に遇うと、私はどう変わるの?
9・鈴木章子さんの生涯
以上のような流れでもってお話してくださいました。私たちの関心を先読みされたかのような展開と、それぞれのパートをコンパクトに纏め上げ、清水谷先生の言葉も段々と熱を帯び、最後はご本願に救われてゆく章子さんの言葉に、何人もの方が目頭を押さえつつ聞き入っておられました。教学を語ると冷めた理屈っぽい話になりがちなのですが、清水谷先生はそこが常に熱いんです。「本願」の「力」をその身に感じておられるからでしょうね。
行事の締めくくりはシンガーソングライターのヒナタカコさんのショートコンサートでした。
実はヒナさんは福井県の高田派のお寺のお生まれ、今は得度もされ僧侶仲間でもあるのです。
ヒナさんの歌声は素晴らしいものでした。どこまでも伸びやかに、艶やかな響きがこの私を包み込んでくれるかのようでした。